『新しい文章力の教室』

ブック 書評

『新しい文章力の教室』 by 唐木 元:読ませるための文章の書きかたが凝縮されている本【ブック・書評】

唐木 元さんが書いた 『新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング できるビジネスシリーズ』を紹介します。

この本の著者 唐木 元さんはポップカルチャーのニュースサイト「ナタリー」の初代編集者です。

僕はこの本を読むまでナタリーの存在を知らなかったのですが、音楽、お笑い、映画などのカルチャーニュースを分かりやすくまとめているサイトです。

ナタリーのサイトはこちら。

この本は、その唐木さんが社内の新入社員向けのトレーニング「唐木ゼミ」で伝えてきたことをベースに書かれています。

ウェブ上の文章で大事なのは読みにきてくれた人が記事を最後まで読んでくれることです。この本にはそのための文章の書きかたのコツがうまくまとめられています。

さっそく紹介していきましょう!

『新しい文章力の教室』 by 唐木 元:読ませるための文章の書きかたが凝縮されている本【ブック】

この本ではまず実際に文章を書き始める前の準備から書かれています。

唐木ゼミの核心は「書き始める前に何について書くか決めてから書く、さらに何をどれからどれくらい書くか見当をつけてから書き始める」ということです。

そのために書く前の準備をしっかりと行います。

書く前の準備

書き始める前に「主眼」「骨子」を立てることが大事だそうです。

主眼とはその文章の「テーマ」です。その文章で何を言うのか、何を言うための文章なのかという目的のことです。

骨子は主眼を達成するための「骨組み」です。そして、それは「要素」「順番」「軽重」の3つから構成されるそうです。

順番としては、テーマを決める → テーマのために「何を」「どれから」「どれくらい」話すかということを決めていくということです。

では、実際にはどのようにやっていくのでしょうか。

それには「プラモデルのように作文する」といいと書かれています。

プラモデルは次のような手順で流れていきます。

  1. ユニット化されたパーツが用意されている
  2. 箱絵で完成イメージを確認する
  3. 取り扱い説明書で指示通りに組み立てる

これを文章に当てはめると次のようになります。

  • 「どんなことを伝える文章なのか」を定めておく(箱絵)
  • 「何を言うか」をトピック化して並べておく(パーツ)
  • 「どれから」「どこを重点に」組み立てるかを決めておく(取り扱い説明書)

そして、先ほどの骨子の構成要素に当てはめると「箱絵=主眼」「パーツ=要素」「取り扱い説明書=順番・軽重」ということになります。

この本ではこの「箱絵」「パーツ」「取り扱い説明書」をそろえることが大事だと書かれています。

順番としては


書きたいことのパーツをそろえる
↓
主眼を決める
↓
文章の骨子を立てる    
    

です。

パーツをそろえるとは書きたい内容を箇条書きにすると言うことです。

ナタリーはニュースサイトなので事実ベースのことを箇条書きに書き出すそうですが、ブログなどの場合は自分の考えなどもこの中に入れてもいいでしょう。

また事実を書き出す際にガイドとして便利なのが5W1Hだそうです。ビジネス社会でもよくでてくる言葉ですね。

Who(誰が)、What(何を)、When(いつ)、Where(どこで)、Why(なぜ)、How(どうやって)の頭文字をとった言葉です。これを意識するとパーツの漏れがなくなるそうです。

当てはまるパーツがなければ取材をしてパーツを用意します。

そうしてパーツをそろえます。

パーツがそろったら、そこから主眼を設定します。

そして最後に文章の骨子を立てます。

骨子を立てるには「要素」→「順番」→「軽重」の順に決めることが大事だそうです。要素は決まっているので、どのように書いていくか順番を決め、どの要素を重点的に書いていくということを決めていきます。

この本ではこの手順を「構造シート」というものに整理する方法が紹介されています。ナタリーの新人記者さんはこの構造シートを使ってトレーニングしているそうです。

ここまでで文章を書く準備が整ったことになります。

読み返して直す

準備が整ったら実際に文章を書きます。

でも書いたからといって、すぐに公開しないことです。

公開する前に文章が正しく書かれているか読み返す必要があります。

この本では意味・字面・語呂の3つの見地で読み返すことを勧めています。

意味=ミーニングを使って、字面=ビジュアルを使って、語呂=オーディオを使って立体的にブラッシュアップしていくことが必要だそうです。

そのために次のチェックをしていく必要があります。

・重複チェック

単語レベル、文節レベル、文末で同じような言葉づかいがされていないか。

・構造チェック

主語、述語の関係がおかしくないかなど。

・読んで区切る

修飾/被修飾の関係が分かりづらい部分は区切るなど。

・見た目

漢字の割合をコントロールして文章の見た目をよくするなど。

このときに修正したら、再度読み返すことです。

もっと明快に

その他にももっと読者の負担を下げるための手法がたくさん書かれています。

それはていねいさだったり、スピード感だったり、キャッチーさ、品のよさだったりを出すための手法です。

ここでは具体的には書きませんが、最後まで読んでもらうための書きかたがとても参考になります。

読んでみた感想

この本では文章を最後まで読んでもらうための書きかたがしっかりとまとめられています。書かれていることは文章を書く上では当たり前のことながら、読んでみてとても納得させられました。

特に文章を書く前の準備が非常に重要だということを認識しました。

そして、読者に最後まで読んでもらうためには、読者に負担をかけないような文章を書くこと。そのための文章の書きかたも例を挙げて書かれており、とても参考になりました。

これからブログを書いていくときにこの本で書かれていることを重視して書いていきたいです。

まとめ

今回紹介した『新しい文章力の教室』はニュースサイトの記事の書きかたをベースに書かれていますが、文章の書きかたとしてはその他のジャンルでも通用する内容です。

文章は読者の人があってこそ成り立ちます。だから、その読者に負担をかけさせない文章を書くことを心がけるべきです。

そうすることが結果として、最後まで読んでもらえることになるのです。

そういった意味で、この本は読ませるための文章の書きかたが凝縮されています。

サイトの記者やブロガーなど文章を書くことを専門にしている人のみならず、会社員など議事録や資料を作らなければいけない人にもおすすめの本です!

『新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング できるビジネスシリーズ』書籍情報

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