どうも、ぐう(@Gu_Taro)です!!
みなさん、文章を書いたり、話したりする際に、よく形容詞を使うのではないでしょうか?
形容詞と言われるとピンとこなくても、「おいしい」、「辛い」、「楽しい」といった言葉は意識していなくてもよく使っているものです。
形容詞とは、一般的に次のように定義されています。
「名詞を修飾して事物の性質,状態を表わす単語」と定義され、断定の形がイで終り,語尾がカロ,カッ,ク,イ,ケレのように替変する語を形容詞とするのが普通とされています。(ブリタニカ国際大百科事典より)
ただ、この形容詞、楽に使えるものですが、その言葉が表す程度があいまいで、使う相手によってはとらわれ方が異なるものが多々あります。
例えば、「この人は大きい!」といっても、人によってとらえ方は様々です。自分より背が大きければ「大きい」と言う人もいますし、身長180cm以上でないと「大きい」と言わない人もいるのでしょう。
このように、形容詞はあいまいな表現となりやすい言葉なのです。
僕もグルメ記事でよく「おいしい」という言葉を使っていました。しかし、グルメ記事を書くからには「おいしい」のは当たり前なわけです。だから、最近、僕はグルメ記事ではなるべく「おいしい」という言葉は使わないようにしています。
でも、「おいしい」を別の表現でどう書き表すのかいつも悩んでしまいます。
そういった悩みを解消するためにこのような形容詞を別の方法でうまく表現できないかと本を探していたときに見つけたのが今回紹介する『形容詞を使わない 大人の文章表現力』です。
この本には、日常よく使われる形容詞を別の書き方で表現する方法が例とともに紹介されています。
この本を読むことで、僕は新たな表現方法を得ることができました!
今回は、この本のなかからその中でも、特に気になった箇所をピックアップして紹介していきます!
目次
『形容詞を使わない 大人の文章表現力』〜著書紹介
あらためて、今回紹介する本はこちらです。
著者の石黒 圭さんは国立国語研究所教授、一橋大学連携教授として日本語の文章論を専門とされている方です。
文章論を専門とされているだけあって、この本には文章の書き方のエッセンスが詰まっているのです!
この本で僕が特に参考になった3点
この本のなかには形容詞を使わない文章表現方法が多数紹介されているのですが、そのなかで僕が特に参考になったのは以下の3点です。
- おいしさの描写には「オノマトペ」を使う
- 「多い」「少ない」は具体的な数字を使う
- 「すごい」は何がすごいのかをはっきりさせる
この3点について詳しく紹介していきましょう!
おいしさの描写には「オノマトペ」を使う
冒頭部分でも書いたように、僕はグルメ記事を書くときにはできるだけ「おいしい」という言葉は使わないようにしています。
その代わりに食感や質感などを伝えるようにしています。
でも、その表現も毎回同じような感じになってしまい、毎回どう表現しようか悩んでいました。
そこで参考になったのが、「オノマトペ」を使うという方法です。
オノマトペとは、擬音語・擬態語のことです。擬態語とは「バーン」のように音に似せた言葉、擬態語は「ゆらゆら」のように事物の様子を表した言葉です。(P44より抜粋)
みなさんも食事をしたときに「バンケーキがふわふわしている」「納豆がネバネバしている」という言葉を使ったことがあるでしょう。この「ふわふわ」、「ネバネバ」という言葉が「オノマトペ」です。
オノマトペを使うことでその料理のおいしさ表現を増大させることができるのです。
例えば、鍋のことを書くにしても、ただ「おいしい」と書くよりも、「ぐつぐつと煮立った」と書くと、それだけで鍋が暖かくてよりいっそうおいしそうな雰囲気を感じるものです。
このように、食べ物はその状態をオノマトペで書くことにより、単純に「おいしい」と書くよりもよりいっそうおいしそうな感じを伝えることができるのです。
ただ、オノマトペを使うにしても、それなりにレパートリーを持っておく必要があります。たくさん記事を書くなかで同じオノマトペを使っていては、結局「おいしい」と書くことと同じことになってしまいます。
なので、レパートリーを増やすことが必要にはなってきますが、オノマトペを使うことによって料理の表現方法が広がっていくのは確かです!
「多い」「少ない」は具体的な数字を使う
「多い」「少ない」という形容詞も文章のなかでよく使われるでしょう。
ただ、この「多い」「少ない」は主観的に表現されることが多く、文章を書いた人が「多い」と思っていても、別の人には「少ない」と感じる場合もあるものです。
ですから、この「多い」「少ない」という形容詞表現はあいまいになりやすいのです。
そこで、この本では「多い」「少ない」の代わりに実際に数字を使うようにすすめています。
例えば、次のような形です。
「近所のお店は週3日しか営業していない」
のように書くのです。
週3日が休みが多いことに該当するのかも人それぞれですが、このように事実を書くことによってあいまいさはなくなります。
また、
「いつもは行列ができているラーメン店も今日は誰も並んでいない」
と書くと、お客が少ないことが客観的に判断できるでしょう。
最後の文章は数字を使っていませんが、「多い」「少ない」も具体的な数字や事実を書くことによって、あいまいさがなくなってくるのです。
このように形容詞のあいまいさをなくすためには、具体的に数字などを示すことが大事になるわけです。
「すごい」は何がすごいのかをはっきりさせる
「すごい」もよく使われる形容詞ではないでしょうか。日常会話でもよく使われると思います。
ただ、これも主観的な場合が多く、あいまいになりがちです。
そこで、この本では具体的に何がすごいのかはっきりさせるようにすすめられています。
例えば、
「あの人は朝早くから夜遅くまで働いている!」
のように書くのです。
具体的にすごいことを書くことによって、どうすごいのかが客観的にわかるというわけです。
まとめ〜例が多数紹介されているのでわかりやすい!
今回は石黒 圭さん著『形容詞を使わない 大人の文章表現力』を紹介してきました。
あらためて、この本で僕が特に参考になったのは次の3点です。
- おいしさの描写には「オノマトペ」を使う
- 「多い」「少ない」は具体的な数字を使う
- 「すごい」は何がすごいのかをはっきりさせる
この3点については、僕だけではなく、この記事を読んでいただいている皆さんにも参考になるのではないでしょうか。
この本では、章ごとにまず問題が出題され、その問題に対する回答という形で文章の表現法が紹介されています。
例題が紹介されているので、どのように書けばよいのかがわかりやすくなっています。
また、この本のタイトルには「文章表現力」とついていますが、文章を書くだけではなく、日常会話などでも役立つ形容詞を使わない表現方法を多数紹介されています。
形容詞は便利である一方、あいまいさがあり伝える相手によっては意図しない意味に取られてしまう可能性もあります。
そういった形容詞をできるだけ使わない表現方法は、ブログなど記事を書く人だけではなく、会社などで誰かとコミュニケーションをする人にとって大事なことでしょう。
そういった意味で、今回紹介した『形容詞を使わない 大人の文章表現力』は、社会人皆さんにはぜひ読んでほしい一冊です!
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