今回紹介するのは、ライダー・キャロルさん著『パレットジャーナル 人生を変えるノート術』です。
皆さん、仕事などでノートを使っていますか?
議事録などを作るためにノートに記録している人もいることでしょう。
ただ、パソコンを使うことが多くなった現代。ノートをまったく使わないという人もいるのではないでしょうか。
確かに現代はノートを使う必要はないのかもしれません。
しかし、手書きは実は脳にいいという研究結果もあります。
そして、『バレットジャーナル 人生を変えるノート術』 で紹介されているノート術は、ただノートに手書きするということだけではありません。
自分の人生の記録、さらに自分の人生を考えるきっかけとなるノート術なのです。
それはどのようなノート術なのでしょうか?
この記事では『バレットジャーナル 人生を変えるノート術』 の内容を紹介するとともに、僕が実際にこのノート術を取り入れた感想を紹介していきます。
では、紹介していきましょう!
目次
『パレットジャーナル 人生を変えるノート術』〜 著者紹介
あらためて今回紹介する本はこちら。
著者であるライダー・キャロルさんはデジタルプロダクト・デザイナーとして働かれている方です。
今回紹介するバレットジャーナルの発案者でもあります。
キャロルさんは、小学校の時に注意欠陥障害(ADD)と診断され、社会人になって仕事を始めてもその障害の影響が出て、今集中しなければいけないことに集中できずにいたそう。
その状態が続いていくうちにやるべきことがだんだんとたまってきて、頭の中が整理できない状況になっていたそうです。
そんな中、それを改善するために編み出したのが、バレットジャーナルというノート術だったわけです。
この本にはキャロルさんが編み出した、そのノート術が細かく紹介されています。
バレットジャーナルとは?
前述したようにこの「バレットジャーナル」はノート術の一つです。
だだ、何かを記録するだけのノート術ではありません。
この「バレットジャーナル」は、基本的に次の4つのパートに分かれています。
- インデックス
- フューチャーログ
- マンスリーログ
- デイリーログ
それぞれ簡単に紹介します。
インデックス
その名の通り、ノートの最初につける目次みたいなものです。
どのログがどのページから始まっているのか、このインデックスに記入していきます。
本のなかでは4ページほど取るように書かれています。
フューチャーログ
このパートには、1ヶ月先のすでに決まっているタスクやイベントを記入していきます。
このフューチャーログも、本のなかでは4ページほど取るように書かれています。
マンスリーログ
見開き2ページに、その月のカレンダーと決まっているタスクを記入していきます。
デイリーログ
このパートには、毎日のタスクや行動、発生した出来事などを記入していきます。
このデイリーログが一番よく使うページとなります。
バレットジャーナルの使い方
まず使うノートを決めたら、最初の4ページをインデックスパートとして確保します。
そして、ページの角に番号を1からふっていきます。
その次に、フューチャーログのパートを4ページ確保します。インデックスパートと同様に角にページ番号を5から順にふっていきます。
さらに、1ページを3つに分割し、2月、3月……と順に記入していきます。(1月はマンスリーログに記入するので不要)
そして、すでに決まっているタスクやイベントなどがあれば、その月に記入します。
それが終わると、マンスリーログパートを作成します。
見開き2ページを使い、左側にその月のカレンダーを、右側にその月のタスクを記入します。
同じく角にページ番号を9からふります。
次のページからデイリーログパートとなります。
先ほど書いたように、このパートが日常で一番よく使うページとなります。
ここに、日々のタスクや行動、起こった出来事などを随時記入していきます。
そして、デイリーログを分かりやすくするために、記号を使って記入していきます。
たとえば、本のなかでは次のような記号が紹介されています。
- 「・」 …… タスク
- 「○」 …… 自分の行動
- 「-」 …… 起こった出来事(上司からの依頼や、他人から聞いたことなど)
これらの記号を各タスクなどの先頭につけます。
たとえば、その日のタスクに「○○の件を上司に報告する」があったとすると、
・ ○○の件を上司に報告
のように記入します。
記入する文もできるだけ簡潔に書くようにします。
さらに、タスクは終わらせたかどうか分からないといけないですよね。
バレットジャーナルでは終わらせたタスクは「・」の点を中心に「✕」を書いて終わったことが分かるようにしています。
先ほどの例だと、
✕ ○○の件を上司に報告
となります。
また、タスクのなかにはその日手をつけられなく、延期せざるを得ないものも出てくるでしょう。
その時は、「・」の点の左側に斜め線を引いて「>」にして延期したことが分かるようにしています。
先ほどの例だと、
> ○○の件を上司に報告
となります。
ここで紹介したのは、あくまで本の中で紹介されている記号なので、自分が使いやすい記号にしてもいいでしょう。
とにかく、ノートにはいろんなことを記入するので、後で見ても分かるようにできるだけ簡潔に書くことが重要です。
ここでは基本的なパートについて紹介しましたが、他にも自分の夢ややりたいことを計画するページなどもあります。
このバレットジャーナルは、こういう使い方をしなければいけない!というのはなく、基本を踏まえた上で自分が使いやすいようにカスタマイズできるのが特徴です。
すべて手書きなので、日頃パソコンでタスクなどを管理している人にとっては最初は煩わしいかもしれません。
ただ、冒頭にも書いたように、文字を書くことは脳にもよく、頭を整理する上でもいいとされています。
文字を書くことで、これは本当に自分がやるべきことだろうか、自分にとって大切なことだろうかと考える時間も増えていくでしょう。
このバレットジャーナルの目的はそこにあり、ノートを記入していくうちに自分にとって大切なものは何かを考えていけるようになるということです。
僕が実際に取り入れてみた感想
僕も、以前は手帳を使ってスケジュールやタスクなどをアナログ管理していました。
しかし、3、4年前くらいから手帳での管理ではなく、すべてWebシステムを使った管理に置き換えていたんです。
そして、1年半ほど前から再びノートを使ったアナログな方法を再び取り入れることにしましたが、その時はタスク管理のみ。
スケジュールは引き続きWebシステムのものを使い、日々の行動記録はパソコンのメモ帳を使って残していました。
この当時のノートの使い方はタスク管理だけだったというわけです。実行したタスクにチェックするだけの。
確かにこれでもどのタスクを実行したのかの記録はできていました。
ただ、タスク以外の行動記録などはパソコンのメモ帳を使って残していたので難点がありました。
これまでの行動記録や実績を俯瞰して見れなかったからです。
一方、このバレットジャーナルでは、タスク以外でも実行したことやそのとき思ったことなど、どんな些細なことでもノートに記録していきます。
そうやって、これまでやってきたいことを記録に残していくので、自分の行動や実績をあとでざっと俯瞰して確認できます。
これは非常に大きな意味があると思います。
パソコンだけを使って管理をしていると、どうしてもこれまでの行動や実績を俯瞰して確認できないものです。
しかし、ノートは一覧性に優れているので、全体を確認できます。
それが、自分はこれだけやってきたんだという自信にも繋がります。
これは、このバレットジャーナルの効果の一つでしょう。
また、ノートに文字を書いている間はそれに没頭できます。
その時間は文字を書くことに集中できるわけです。
そこでちょっとしたマインドフルネス状態になることができます。
気持ちが落ち着くのです。
そういった効果も感じられました。
僕はまだ日々のタスク管理や行動記録にしか使えていませんが、この本の中には自分の夢ややりたいことに対して計画を立て、それをタスクに落とし込んでいく方法も紹介されています。
これからはそういった使い方もしていきたいです。
まとめ 〜 デジタル社会だからこそ取れ入れてほしいノート術
今回はライダー・キャロルさん著『バレットジャーナル 人生を変えるノート術』 を紹介しました。
デジタル社会になった現代。アナログなノート術は必要ないと思われる人もいるでしょう。
でも、デジタル社会だからこそ、こうしたアナログな方法も取り入れていくべきではないでしょうか。
この記事のなかで再三書きましたが、手書きは脳にいいという研究結果もあります。
パソコンのキーボードなどに比べて手書きは時間もかかりますし、煩わしさもあります。
しかし、そういったこと以上にこのノート術はプラス面が多いでしょう。
皆さんもぜひ、この本を読んで、このバレットジャーナルのノート術を実生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
この記事へのコメントはありません。