今回紹介する本はこちら。
藤平 信一さん著『心と体が自在に使える「気の呼吸」』 です。
まず、人間生きていく上で最も必要なことはなんでしょうか?
水? 睡眠? 食事? はたまたお金?
確かにどれも必要です。
が、生きていく上で最も必要なこと。それは、やはり「呼吸」ではないでしょうか?
人間のみならず動物は呼吸をしなければ生きていけません。
そんなの当たり前だと思ったかもしれませんが、それが当たり前すぎて、日常あまり意識していないことでしょう?
しかし、この日常あまり意識していない呼吸は、自分の力を最大限に発揮するのにも重要なのです。
日常生活している間、体の中では心臓や内臓が活動しています。
それらは自律神経によって動いており、自らの意思ではコントロールできません。
呼吸も自律神経によって動いていますが、自らの意思で呼吸を遅くしたり、速くしたりすることができます。
自律神経で動いているものの中で、唯一自らの意思でコントロールできるのが「呼吸」なんですね。
この本の著者である藤平信一さんは合気道家。「氣(この本ではこちらの漢字をあてているのでこの記事でもこちらを使用します)」の扱い方を熟知されている方です。
その藤平さんが、父親から受け継いだ合気道の教えの中から「氣」の重要性を説き、日常生活で自分の力を最大限に発揮するための呼吸法などを紹介されているのが、この『心と体が自在に使える「気の呼吸」』 なのです。
この記事では、『心と体が自在に使える「気の呼吸」』 の内容の一部とともに、僕がこの本に書かれている内容を実生活に取り入れてみた成果を紹介していきます。
目次
『心と体が自在に使える「気の呼吸」』 ~ 著者紹介
あらためて、今回紹介する本はこちらです。
著者である藤平信一さんは合気道家で、一般社団法人 心身統一合氣道会 会長です。
心身統一合氣道の継承者として、国内外で心身統一合氣道を指導・普及されています。
心身統一合氣道を人材育成にも活用され、経営者やアスリートなどを対象とした講演会を行ったり、企業研修で指導されたりしてします。その顧客のなかには、アメリカの大リーグのロサンゼルス・ドジャースの選手も。
そのような実績をお持ちの藤平さんが、自らの実績を紹介するとともに、自分本来のパフォーマンスを発揮するための姿勢や呼吸法を紹介されているのが、この『心と体が自在に使える「気の呼吸」』 なのです。
どんな状況におかれても、自分の持つ力を最大限に発揮するためには?
「気の呼吸」を紹介する前に、なぜこの呼吸法が必要なのかをまず紹介します。
仕事やスポーツなどのあらゆる場面で、緊張しすぎて自分本来のパフォーマンスが発揮できなかった経験は、誰しも持っているのではないでしょうか。
しっかり準備をしてきたつもりなのに、本番になると緊張しすぎてそれが発揮できなかったというのはよくあることです。
では、なぜ緊張しすぎると思うようなパフォーマンスが出なくなるのでしょうか?
それは意識しすぎてしまうからです。
仕事でもなんでも、自分が何かを達成したいと思ったら、そのことに意識が向いてしまうのは人間としては当然でしょう。
ただ、あまり意識しすぎると、心と体がバラバラになってしまい、本来の力を発揮できなくなってしまうんですね。
緊張しすぎると体がガチガチになって、うまく動けなかったという経験をお持ちの人もいるでしょう。
このことを本の中では「心身分離」と説明されています。
逆に、心と体が一つになっている状態を「心身一如」と言い、この状態になると心が静まり、氣が出ている状態になるそうです。
この状態だと、能力を最大限に発揮できるそう。
では、どうすれば能力を最大限に発揮で状態になれるのか?
そのためには、余分な力を抜くことが重要になってきます。
そのために必要なのが、この本で紹介されている「気の呼吸」なのです。
なぜ、呼吸なのか?
では、余分な力を抜くために、なぜ呼吸が必要なのでしょうか?
おそらく皆さん経験があると思いますが、緊張した時に「一度、深呼吸しましょう」と言われたことがあるでしょう。
もしくは、そういう場面になると自然と深呼吸しているのではないでしょうか。
そして、深呼吸してみると、実際に気持ちが落ち着きませんか?
ここに「呼吸」が必要な理由が隠されています。
人間の体は心臓の動き、呼吸、食事後の消化など、すべてが無意識に行われています。
これらを意識的にやっていたら、とても生活できませんからね(笑)。
ただ、唯一、意識して行えることがあります。それが「呼吸」です。
呼吸だけは意識して速くしたり、遅くしたりできます。
そして、その呼吸を意識して行うことで、精神的にも影響を与えられます。
緊張したときに「深呼吸しましょう」というのは、この効果をねらったもの。
緊張しているときは無意識に呼吸が速くなっています。逆にいうと、呼吸が速くなっているから緊張するとも言えます。
ここで、意識して深呼吸すると、呼吸が遅くなることにより、緊張もほぐれてくるというわけです。
このように、呼吸には精神を安定させる効果があるんですね。
「気の呼吸」とは?
では、この本で紹介されている「気の呼吸」とは、どういった呼吸法なのでしょうか?
この「気の呼吸」は、藤平さんのお父さんが考案し、実践されてきた呼吸法です。
しかし、我々が通常行う深呼吸とは異なります。
重要なのは「臍下(せいか)の一点」です。
人間は緊張したり、パニック状態になると、呼吸も速くなりますが、体の中でもう一つ起こっていることがあります。
それは、「意識が頭にのぼっている」ということです。
緊張したときに「上がっている」という言葉を使うことがありますが、これは「意識が頭に上っている」ということなんですね。
なので、緊張をほぐすためには、この意識を別の場所に移動させる必要があります。
それが「臍下の一点」というわけです。
そこを意識して行う呼吸法が「気の呼吸」というわけです。
「臍下の一点」の具体的な場所や、そこを意識して行う具体的な呼吸方法については、本を手にとって確認してみてください。
それほど難しい方法ではありません。
ただ、実際にやってみると、気持ちが安定してくるのが分かるはずです。
「気の呼吸」を実生活に取り入れてみて
僕自身、この本を読んでから、実生活にこの呼吸法を取り入れています。
もう半年くらい実践しています。朝の瞑想時に行ったり、気持ちが落ち着いていないなと気づいたときに行ったりしています。
呼吸法自体はそんなに難しくないので、慣れてくればスッとできるようになりました。
そうして続けていった結果、気持ちが以前に比べてだいぶん安定するようになりました。
以前は、イライラしたり、焦ったりすることが多かったんですが、それが減っています。
実際に「気の呼吸」を実践してみて、その効果を実感している次第です。
今後も続けていき、さらなる効果を実感していきたいです。
まとめ 〜 精神的に落ち着きにくい世の中だからこそ必要な呼吸法
今回は、藤平信一さん著『心と体が自在に使える「気の呼吸」』を紹介しました。
現代は暗いニュースを見ることが多く、ここ何年かはコロナ禍で不安になることも多いと思います。
そういった精神的に落ち着かない現代だからこそ、この「気の呼吸」は必要です。
呼吸法自体は難しくないので、誰でもできますし、慣れてくればいつでもどこでもできます。
ぜひ、皆さんにもこの本を手にとっていただき、「気の呼吸」を身につけ、実践していただければと思います。
この本には「気の呼吸」以外にも、余分な力を抜く姿勢などについても紹介されています。
これらを実績することで、きっと気持ちが落ち着いてきて、不安に感じることも少なくなり、実生活がより充実していくことでしょう。
おすすめの一冊です!
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